②自分を愛するとは具体的にどうすればいいか~境界線を引く~
冷たい家庭で育った子供は、自分の感情や欲求を抑えて親の欲求や願望に応えようとしてしまう傾向があります。
大人になっても、常に相手を優先し自分は後回しにしてしまったりして自分を大切にできません。
そういった人達は他者と自分との間に境界線を引くのが苦手になってしまいます。
(心理学では機能不全家族(冷たい家庭)で育ちトラウマを抱えている大人をアダルトチルドレンと呼びます。)
今日は境界線を引く大切さについて書きたいと思います。
私は典型的なアダルトチルドレンで他者との間に上手に境界線が引けませんでした。
友人の相談話に首を突っ込みすぎて、何時間も話を聞いて帰ってきてぐったり疲れてしまったり、相手の抱えている問題を背負い込んで帰ってきて、家でも悩んでいたりしました。
そんなことをしていると自分の生活の質が落ちてしまうし、元気が出なくなってしまいます。
『人はそれぞれが課題を持って生まれてきていて、自分の課題には自分で取り組まなくてはいけないんだ。私が相手の代わりになって乗り越えさせることはできない。自分を救い出すことができるのは自分だけ。私は私自身を救い出すことに一生懸命にならないといけない。だからある程度のところで境界線を引かないといけない。』
こう今なら分かっているのですが当時は悩んでいる友人の電話に夜中なのにも関わらず何時間もつき合ったりしていました。
自分の時間も生活も大切にできていませんでした。
誰かと一緒の時間を過ごした後に、なんとなく疲れるな…とか、なんだか嫌な気持ちになるとなぁ…と思うときは、境界線が上手に引けていないのではと疑ってみてください。
『エナジーバンパイヤーから身を守る方法』という本の言葉を紹介したいと思います。
★相手を救ってあげようとしない★
エナジーバンパイヤーは、常に問題を抱え、相手に助けを求めてくる傾向があります。
『職場の人が陰で私のことを悪く言っているらしい。ひどいと思わない?』
『こんなに家族のために尽くしているのに、どうして誰も私に感謝してくれないの?』など、何かにつけてネガティブなことを相談してきますから、それを救ってあげようと真剣に聞いていたらきりがありません。
逆にエナジーバンパイヤーはこうして自分が抱えた問題を話すことで、あなたを自分のペースに巻き込み、エネルギーを奪おうとしているのです。
このような場合は、同情して相手の問題を解決してあげようとは思わず『大変ね。でも、あなたなら解決できるわ』と励ますことだけをして、その話を早く切り上げることです。
引用終了
エナジーバンパイヤーとはネガティブ思考で相手のエネルギーを吸い取ってしまう人だそうです。
自分の悩みやネガティブな相談に延々と付き合わすのに、こちら側が悩んでいても話を聞いてくれようともしない。そんな人に振り回されたりしたことはありませんか?
機能不全家族で育った、アダルトチルドレンは元々自己肯定感が低いので、誰かに必要とされたり、誰かの役に立っていることで自分の存在価値を見出そうとしてしまう傾向があります。
相談されると張り切ってしまったり、悩んでいる相手を救ってあげようと必死になったりしてしまいます。
常に自分ばかりが支える側になってしまっている。
そんな場合は要注意です。
苦しんでいる人は誰かに寄っかかり、誰かからエネルギーをもらわずにはいられないような状況になっていたりしますから、深く関わり過ぎると自分の時間もエネルギーも吸い取られて疲れ果ててしまいます。
救えない人を救おうとしないことも大切です。
他者との間に境界線を引くこと、これも自分を愛することの一つです。
自分を大切にして、エネルギーを奪われないように気を付けてください。
ポールフェリーニ 無条件の愛 P17の文章を紹介します。
他人がやること、あるいはやらないでいることに対して、あれこれ気をまわし、心配しないでください。自分の思考や行動を向上させることは、その当人の責任であって、あなたの責任ではありません。
自分がどう考え、どう行動するかのみに責任をとってください。
引用終了
私も精神的に追い詰められていた時は、無意識で身近な人のエネルギーを奪おうとネガティブ思考になって言いがかりをつけたりしていたなぁ…と思い起こされることもあるので自分も他者のエネルギーを奪わない人にならねばと思いました。