③自分を愛するとは具体的にどういうことか~自分が自分の虐待者にならない~
苦しんでいる人の多くが知らず知らずのうちに自分で自分を虐待してしまっています。
自分が自分を虐待している?どういうことだろうと思いますよね。
無意識のうちに自分自身を卑小な存在と捉え、自分を罰し、自分に厳しい言葉をかけているような状況です。
今日は自分が自分を虐待しないようになることの大切さについて書こうと思います。
カウンセラーになるための学校に通う中で、他者と良い関係を築くためには自分を愛することが大事だとわかり自分を愛せるようになろうと努力を始めていました。
意地悪な人に近寄らないようにしたり、エネルギーを奪う人と境界線を引けるように変わったり、自分に無理をさせないようにするなど自分を愛することを実行していました。
しかし、どこかまだ苦しく何が自分の中で足らないのだろうと自問自答していました。
ある時、仕事に行く時間を勘違いしていて遅刻してしまったことがありました。
いい加減な人間だと思われても仕方ないのですが、私は普段から予約を勘違いして忘れてしまったりしてしまうことがあります。
いつもなら、間違えたら、なんて自分はダメなのだろうと落ち込み傷つけ罪悪感を抱いていました。
でも、罪悪感を抱いても、落ち込んで自分に辛らつな言葉を掛けても苦手なものは苦手で時々予約をすっぽかしてしまったりしてしまいます。
その日は、初めてこういう欠点のある自分を許してあげようと思うことができました。
欠点はすでにあるものだからそれに抵抗するのはやめようと考えました。
苦しみは全てすでにあるものに対しての抵抗だといいます。
そういう欠点もあるけれど自分にはいい所もたくさんあると自分に言い聞かせました。
他者は許してくれなくても、自分は自分を許してあげようと思うようにしました。
初めて自分自身を虐待することを止めることができた瞬間でした。
これが出来たのは、ポールフェリーニの無条件の愛という本に『自分がいかに自分自身に愛を惜しんでいるかに気がつきなさい』と書かれていた言葉にハッと気がつかされたからです。
今まで、自分が自分に対して厳しい判断を下し、辛らつな言葉を掛けてきたことにやっと気がつけました。
失敗をすれば、なんて自分は馬鹿なのだろうと言い聞かせ落ち込み、罰して罪悪感を抱いていましたし、自分が頑張ったことに対しても、特別なことではないと自分を認めてあげなかったり、他者からの評価がなかった途端に自分はダメな人間だと落ち込んでいました。
もし、他の人が失敗したら私はその人を責めたりしないのに、自分には厳しく責め立てていました。
かつて親が自分を愛してくれなかったことよりも、誰かが過去に私を傷つけたことよりも、今現在自分が自分に愛を出し惜しみし、自分を虐待していることの方が大きな問題なのだということに初めて気がつけました。
あ~問題は私だったのか!!とストンと理解できました。
今までの長年の苦しみの原因が本当の意味でわかり感動しました。
自分を裁くのも自分、傷つけることを言うのも自分、傷つけられることを許すのも自分、それによって犠牲になるのも自分です。
加害者も被害者も裁判官もたった一人だけ自分だけです。
自分を許し、認めてあげて、愛してあげる事ができるのも自分です。
空っぽの自分を満たそうと誰かの評価や愛情を求めても、評価を失ったり、愛情が失われたときにはまた弱い存在に逆戻りしてしまいます。
自分だけが本当の意味で自分の心の空っぽを埋めることができます。
自分が自分を虐待することをやめて、自分に無条件の愛と許しを与えることが大切です。
かつての私と同じように自分を虐待している人がいたら、すぐに虐待することをやめて自分を愛することを始めてください。
必ず楽になっていきます。